弔うこと

産休育休中のビッグイベントと言えばもちろん出産だけど、同じくらいの出来事として友人が亡くなったことはかなり消化に時間がかかっている。たぶん現在進行形で。

その友人とはこの数年会えていなかったけれどSNSでなんとなく近況は知っていて、亡くなった連絡を受けた1週間くらい前も普通に投稿していたから、告別式で対面するまで亡くなったことが信じられなかったけど残念ながら本当だった。自分と同い年の人が亡くなるということがあるって考えてみればあり得るとはわかるものの、実際に亡くなるとなぜ彼女なんだろうとか色々考えてしまった。ニュースで同世代の人が事故や事件で亡くなったというのを見るだけで涙が出てしまうこともあった。

彼女はいわゆる文学少女のようなタイプで読書家で、SNSに読んだ本や好きな作家について投稿していた。告別式から少し経って彼女のSNSの投稿を見返していたら、どういうわけかもはや忘れてしまったけれど、彼女の好きだった作家の本を一通り読んでみようという気持ちになった。現時点で6冊と漫画1作読み終わり、残り1冊半でひと段落と思っている(本当は漫画もう少し読みたかったけどそのうち)。彼女のように文字を味わえている気はしないけれど、この本も彼女は読んだのかな、どういう気持ちになったのだろうと想像する時間はとても穏やかで、少しだけ彼女と会話している気分にもなれた。ついでに本屋に行って文庫本をぶらぶら探すことが気分転換にもなって、復職後も続けたいと思っているところ。今日も彼女が学生時代バイトしていた本屋に行って文庫本を買い足した。復職したら読書ペースは落ちてしまうと思うけど細々続けていくつもり。

それで、共通の友人と集まると一周忌にお花を送ろうとか、お墓参りやお仏壇の前でお祈りしたいねという話が出るのだけれど、私にとってはこうして彼女ゆかりの作品を読むことが弔うことになっているなと思う。お墓やお仏壇の前でなくたって、いつでも思い出したい時に故人を思い出して、話しかけたりお祈りしたらいいじゃないかって。

今年の桜は見れたかな?かわいいワンピースを着て、春らしいネイルして、お花見できていますように。